児童・思春期精神科
児童・思春期精神科
児童・思春期精神科とは、児童(主に5歳児以上)から中高生までを対象とした精神科の外来です。
以下のような悩みをお抱えの方は、お気軽にご相談ください。
ASDとは自閉症・アスペルガー症候群・広汎性発達障害などと呼ばれていた発達障害の総称です。特徴としては、①対人関係が苦手なこと、②コミュニケーションが苦手なこと、③強いこだわりを示すことが挙げられます。治療としては療育と生活環境の調整を行い、必要に応じて薬物療法を併用することが一般的です。学校や支援機関と連携をとりながらそれぞれの個人の特性に配慮した環境を調整し、生活上で困っていることを減らすサポートを行います。
ADHDは不注意・多動性・衝動性の3つの主症状によって定義された神経発達症群の一つです。特徴としては、忘れ物が多い・落ち着きがない・思ったままに行動してしまうことなどが挙げられます。治療としては心理・社会的療法を主とし必要に応じて薬物療法を併用することが一般的です。学校との連携といった環境調整や特性に配慮した支援を行うことで、症状が軽減される場合があります。ADHDに対する保険適応で承認された薬(コンサータ、ストラテラ、インチュニブ、ビバンセ)を併用することもあります。
知的能力の発達が全般的に水準に達していない状態を言います。気になる症状があれば知能検査や発達検査などを行い、それぞれの子に応じた支援や環境調整を行っていきます。
チック症では、急に出現する運動や音声が繰り返し・不随意に出現することが特徴です。またばき・顔をしかめる・首をかしげる・肩をすくめるなどの運動チックや鼻を鳴らし・咳払いなどの音声チックに別れます。症状の出現の前には、どうしてもその症状をしたい、という気持ちが強く高まり、症状が出現すると一時的にすっきりすることがあります。強迫性障害やADHDとの関連も指摘されており、ストレスや疲労などで症状が出やすくなることがあります。
不登校は小中学校合わせて約12万人、広義の引きこもりは約70万人とも言われています。学校に登校できない原因に心の病気や発達の遅れ・偏りが疑われる場合はご相談いただくことをおすすめします。無理に登校させることが負担となっている場合は、保護者の方や学校と連携し、どういった形であれば学校に適応できるかの環境調整を本人も交えて行っていきます。
分離不安障害では、母親や家などの愛着をもつものから離れることに対して、持続的に強い不安を生じることが特徴です。不安がとても強烈で、泣き崩れ、家族などが立ち去ることを必死になって引き止めます。一人でどこかへ行くことに不安が強いため、一人での登校や友人宅へ遊びに行くことを拒否することも起こってきます。
抜毛症では、体毛、特に頭髪を自らで強迫的に繰り返し抜いてしまうことが特徴です。小学生だけではなく、思春期の女児にも多くみられ、若年女性の発症率が高いとされています。小児の場合は主に家庭環境や学校生活などの環境に精神的なストレスとの関連が指摘されています。